妊娠中の健康と食事
妊婦前半期の摂取エネルギーの適量は1日1950キロカロリーといわれているが、体格や活動量によっても異なるため、体重の増減によって調整する用がよい。
定期的に決まった状況で体重を測定し、1週間で200グラム以上増えないようにするのが望ましい。
とくに仕事をしている場合は外食が増えるので注意が必要。
タンパク質やビタミン類、赤ちゃんの骨や血となるカルシウムや鉄分を多く取るように心がける。
妊婦体操
妊娠中に多い腰痛や背痛、痔などの予防のためには適度な運動が役立つ。
体重のコントロールにも効果的。
水泳や体操などが一般的だが無理なくできるものを選択するのがよい。
運動とよばれるレベルでなくとも散歩や妊婦体操など手軽にできるものでも効果はある。
妊婦体操は、股関節の開きをよくするために柔軟体操をしたり、産道を柔らかくするために骨盤を持ち上げる運動をしたりするのが一般的である。
乳房のマッサージ
妊娠20週に入ったら、出産後の授乳に備えて乳首の手入れや乳房のマッサージを始める。
乳首の形を整え、赤ちゃんに吸われても切れないように皮膚を鍛えたり、乳房をマッサージして乳腺にしこりをつくらないようにしたりする。
おなかが張りやすかったり、前置胎盤などで早産の危険がある場合は、乳房のマッサージは36週以降まで待つ方がよい。
ダイエット
妊娠によって増加した体重は出産後一気に落ちるものではない。
出産後は赤ちゃんの体重と胎盤、羊水や血液が減るだけなので単純計算でも506kgのマイナスにしかならない。
10kg以上太ってしまった場合は、ホルモン状態が元に戻って新陳代謝がスムーズに行われるようになってからで、およそ産後半年から1年近くかかるのが自然。
ホルモン状態が元に戻らないままダイエットをすれば、肌荒れや抜け毛をひどくするだけで効果はそれほどあがらない。
授乳にも悪影響を与え、体の回復を妨げることにもなるので、ダイエットを始めるよりまずは体の回復に努めるのが重要。